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前回、親が本好きになると子もそうなるという旨のことを書きましたが、ウチはまさにそんな感じです。長男が生まれる前から、必ず二週に一度は図書館で10冊借りてくる習慣がついていたので、長男も自然と本好きに。なんでも兄の真似をする妹や弟も、小さい頃から絵本に興味を持ち「これ読んで~」と次々に持ってきます。私も妻も本好きなので、読み聞かせは我々にとっても楽しい時間です。(10冊くらい連続で持ってこられるとさすがにうんざりしますが…)。最近は長男がよく妹と弟に読んであげています。年長の彼にとって、本は“字の読み方”の先生でもあります。、親は一度も教えたことがないのに、ひらがなもカタカナも上手に読みます。本好きな子は、漢字や語句を覚える点でも有利です。
私も小学校時代は本好きだったので、その点すごく楽でした。勉強より遊びが好きで、宿題もまともにやらない子でしたが、国語だけは得意でした。

さて、そこで本日のテーマ。「本が好きな子は国語が得意になるのか?」
何をもって得意とするか、がポイントですね。今の小学校の国語教育は“日本語の文章を味わうこと”
に主眼が置かれていると思うのですが、本好きな子というのは「本の良さを味わうのが得意」と言ってよいと思います。しかし、どれだけ深く味わえたか、というようなことが“テスト”によって“点数評価”されるようになったらどうでしょうか。普段は“正しい味わい方”など意識することなく、ただただ楽しく読んでいるだけなのに、その味わい方にケチをつけられることがあったりするのです。テストでは、“正解”というものがはっきりと存在し、そこに当てはまらない答えは、厳格に“×”とされてしまうのです。“文章の正しい味わい方”? 本当にそんなものが存在するのでしょうか?

…と、ちょっとオーバーに書いてみましたが、実は国語のテストに文句がある訳ではないのです。国語という科目については、この辺りのことが整理されずに、何を学ぶ科目なのか、テストで何を評価するのか、教える側も教わる側も、明確に理解できていないところに問題があるように思います。私も元は国語専門の塾講師、こういうことについてはずいぶん考えました。私の考えはこうです。

“小学校の国語の授業(文章を深く味わいましょう)”と、“国語のテスト(正しい答えを選びましょう)”、は全く別物と捉えるべきです。文章の味わい方に、正解はありません。感じるままに楽しく読んでいればそれでいいのです。正解がないのですから、テストで点数評価するのは不可能です。国語のテストで評価されているのは“論理的思考力”です。「文章の味わい方は人それぞれなのに正解が一つに決まるのはおかしい」という意見は的外れです。しっかりと作られた国語のテストでは、“味わい方”などは問われていません。問われているのは“答え方”であり、正解が一つに決まるのは、そこに“論理的な根拠”が明確に存在しているからです。

小学校と違い、国語教育の主眼が一つ、つまり“テストで点数をとるため”である学習塾では、“正答の論理的な根拠”をわかりやすく説明できない国語講師は失格です。国語のテストの本質が、“感覚をベースとした筆者との対話”ではなく、“論理をベースとした問題作成者との対話”であることを理解し、生徒にしっかりと認識させるのが、本当に優れた国語講師だと思います。国語のテストにおいては、
どんな名著であっても、作成者と解答者の間に存在する単なる“共通テキスト”でしかありません。
「これを読んでどう感じたか」は問題ではなく、「ここには何が書かれているか」だけが問題なのです。

例えば今回のブログの第一段落。これをどのように読むか、それは自由です。「こうすれば本好きに
なるのか」でも、「本好きになるといいことあるな~」でも、「この人は親バカだね」でも、「この人は宿題もやらない子だったのか」でも(笑)、何でもありです。しかし設問が、【筆者の長男は、なぜひらがなやカタカナが読めるのでしょうか。次の〇にあてはまる漢字一字を文中から選んで書きなさい。→〇から学んだため】というものならば、答えは一つしかありません。「親」や「私」や「弟」ではなく、「本」である明確な根拠が、文中に存在するからです。(この“正答の根拠”が明確でない問題を作る人がいるのは困りものです。ただし入学試験などの厳格なテストでは、稀な悪問を除けば必ず根拠があります。)

テーマに戻って、「本好きな子は国語も得意になるのか」。
“国語のテストでの得点力がある”、ということを“得意”とするのであれば、この答えは「NO」になると思います。いくら本が好きでも、考える力(論理的思考力)がなければ、点数には結び付きません。
だからこそ(このHPに何度も書いている通り)、“考える力”が大切なのです。算数でも国語でも、本当に大切なのは、計算練習や漢字練習ではなく、“考える力”を鍛えることなのです。こいくは“絵で解く算数文章題”を主要教材にしているため、「算数の教室なんですよね」と聞かれる事が多いのですが、私がその度に、「算数の文章題を使って、全科目に繋がる“考える力”をつける教室です。」と言い直しているのには、そういう理由があるのです。

もちろん、“考える力”が同程度であれば、本が好きな子の方が得点力が高くなるのはいうまでもありません。前述したように、漢字や語句の問題で得点しやすいのはもちろん、それらの知識や文章への慣れが、読解問題においてもかなりのアドバンテージとなります。“考える力”と“本を楽しむ力”、この
二つが揃っていれば鬼に金棒ですね。前述したように、テスト対策では、なかなか文章そのものを楽しめないので、対策はなるべく後回しにすべきだと思います。入試が近くなってから、「本を楽しむことと国語のテストは全く別物。国語のテストにはこんなふうに対応すればいいよ」とコツを教えてあげた上で練習を積めば、短い期間で一気に得点力をアップすることができるはずです。
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